田中 朗のこと
田中 朗の芸を「シャンソンの弾き語り」などと言ってみても、それは彼のステージの中身の説明とは程遠い。いや、まるで違う。
それは、今までの芸のジャンルにない独特のものだからである。フランス語から日本語に流れ、また日本語からフランス語に流れる語り口は他に類を見ない。ピアノの落語であり、都都逸でもある。無形文化財の話芸にが結びついたものだから値打ちがある。フランスのエスプリに和風情緒が混合されたといっても良い。
原詩の下絵を横糸に、字幕スーパーの縦糸が加わって満足が倍加する。他の誰にもマネのできないものだ。大人向きの芸が少ない、この国の文化の中で希少価値である。
田中 朗を聴いてみろ。目からウロコが落ちる。
立川流家元 立川 談志
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